静岡県の東部、ちょうど伊豆半島の付け根の辺りに位置する沼津は、近年TVでも頻繁に取り上げられている人気の観光地。
雄大な富士山を望む豊かな自然や、日本一深い駿河湾に面した沼津港の新鮮な海の幸を楽しめる人気スポットです。
東京から車で2時間弱、新幹線で約1時間というアクセスの良さも魅力的ですよね。
今回はそんな沼津を、「いちご大福」にスポットライトを当ててご紹介いたします。
〇富士山の美しい水源と、地元の採れたて新鮮ないちご
なぜ沼津でいちご大福なのか。
「沼津といえば漁港、海鮮、海の幸では?」
「いちご大福でわざわざ沼津?」
そういった疑問を持たれる方も多いかもしれません。
しかし私いしかわは、地元民であるからこそ「沼津はいちご大福作りにピッタリの場所である」と断言いたします。
その理由は、大きく2つあります。
沼津が位置する静岡県東部の水道水は、富士山の湧き水からできています。
そんな富士山の水の水源として全国的に有名なのが、沼津のほど近くにある「駿東郡清水町の柿田川」です。
画像出典:※Instagram @kiyotakamatsuzawa さんより
柿田川には、富士山に降った雨や雪が、じっくりと火山堆積物に染み込んで地下水として流れた後、湧き水として湧き出ています。
まさに雄大な自然のろ過装置、長い年月をかけて育んできた天然水なのです。
涼し気に透き通った蒼色の天然水は、見ているだけでも新鮮でおいしそうな雰囲気が伝わってきます。
事実、柿田川は環境庁指定の「名水百選」に選出されたり、長良川・四万十川とともに「日本三大清流」に数えられるなど、全国的にも有数のきれいな天然水なのです。
そしておいしいお菓子には、おいしい水が欠かせません。
とりわけ和菓子となると、熟練の職人さんの繊細な技術に加え、素材同士の絶妙な組み合わせが味に大きく影響します。
その中で水は、素材同士のおいしさを繋いだり、おいしさを引き立てるとても大切な存在です。
その点で沼津は、新鮮な富士山の天然水によって素材本来の味が十二分に発揮された、日本でも有数の和菓子が味わえる地域なのです。
2いちご狩りの発祥地!全国でも有数のいちごの名産地静岡県は、全国第4位の生産量を誇るいちごの産地です。
有名ないちごの品種としては、甘みと酸味のバランスがちょうどよく、コクのある味わいが人気の「紅ほっぺ」や、みずみすしい上品な甘さを持つ「あきひめ」があります。
そんな静岡は、いちご狩りの発祥地でもあります。
画像出典:※Instagram @suguro0515 さんより
現在でも、伊豆半島の長岡・韮山地区(伊豆の国市)の畑には多くのいちご狩り用のビニールハウスが建てられている風景が見られ、いちごのシーズンになるとバスツアーでいちご狩りに訪れる観光客で大賑わいです。
そして沼津市は、いちごの名産地の長岡・韮山地区に隣接しており、採れたての新鮮ないちごを使用することができます。
日本有数の名水といちご。
そんな絶好の環境で、職人さんの手によって丹精込めて作られたいちご大福は、もう絶品としかいいようがないのです!!
素材の味を生かした、ここでしか味わえないいちご大福が、沼津にはあるのです!!
・・・つい熱くなってしまいました。
それでは、いよいよここから「沼津のおすすめいちご大福」5選をご紹介いたします!
1.開店前に完売?!幻のいちご大福と呼ばれた『香月(こうげつ)』
画像出典:※Instagram @kinuka_organiclass さんより
どうして幻と呼ばれるようになったのか?
その裏にはこんなエピソードがあります。
・以前は昼間に営業していたが、あまりの人気ぶりに店の周りに路上駐車が増え苦情が出た。
・路上駐車に対応するため、【早朝5時から】の販売に切り替え。
・それでも人気で、中には午前0時頃から並ぶ人もいたとか。
・開店時間になってもシャッターが降りていて、見ると「完売」の張り紙が。
・・・恐るべし、幻のいちご大福。
地元の人からも大人気なので、遠くに住む方はなかなか手に入れることが難しいですが、中には「知り合いからもらった!」という幸運な人も。
そんな香月のいちご大福ですが、最大の特徴は求肥からはみでてしまうほどの大粒のいちごです。
甘さ控えめのあんこなので、いちごの味が際立っており、「あんこが苦手でもこれは大丈夫!」という声も。
冬季限定ではありますが、もし沼津に行く機会があれば幻のいちご大福を狙ってみてはいかがでしょうか?
幻のいちご大福。死ぬまでに食べておきたい一品!!
2.『美富士製菓店(みふじせいかてん)』
画像出典:※Instagram @morimori_cco さんより
美富士製菓店は、沼津の学園通りから少し入ったところにある和菓子屋さんです。
外観はレトロな「昭和の和菓子屋さん」といった見た目で、どこか懐かしく、心落ち着く雰囲気のお店です。
いちご大福は、フレッシュないちごをこしあんで包んだ一品。
さきほどの香月のいちご大福と似た味わいで、食べ応えも味わいも申し分ありません!
昔ながらのレトロな雰囲気で、地元の方に愛されてきたのが伝わります。
3.ピンク色のいちご大福がかわいらしい!『みやこ庵(みやこあん)』
画像出典:※Instagram @w_horichan さんより
「せっかくならボリューミーないちご大福を!」という食いしん坊さんには、特大サイズがおすすめです!
中のこしあんがとってもなめらかで、いちごの爽やかな酸味と絶妙にマッチしています。
求肥も薄めなので、あんこと苺の素材の味をそのまま楽しめるいちご大福となっております。
ピンクの求肥がとっても可愛らしい!見て、食べて楽しめるいちご大福ですね♪
4.カスタードとこしあんの二度包み!『安本(やすもと)』
画像出典:※Instagram @yum_cafe.lv さんより
あんこが苦手という方や、甘いものが大好き!という方にはぴったりのいちご大福です。
ピンク色のかわいらしい求肥に包まれて、見た目の味もとってもキュート!
甘いもの好きの女子はハマるだろうなぁ。
5.ころんとした愛らしいフォルム!『いちかわ』
いちご大福は、いちごが透けていたり頭が出ていたりするものが多いですが、いちかわのいちご大福は厚めの求肥にいちごがすっぽり覆われています。
薄いピンク色の求肥がなんとも可愛らしい一品です。
あんこと苺と求肥、どれもが程よくバランスの取れた上品な味わいで、それぞれの素材の個性を生かしたいちご大福です。
ころんとしてて、フィギュアみたいでかわいい!